むち打ち症で自賠責で「非該当」と認定されたが、異議申立をした結果、14級9号に認定された事例

ご相談時の状況

Gさんは、追突事故で受傷しましたが、症状が重く、就業先の作業内容との関係から、休業が数カ月にわたっている状態でご来所いただきました。

相手方保険会社は、休業が長引いていることもあってか、Gさんに厳しい態度で接することもあり、治療の打ち切りを示唆していました。

Gさんは、相手方保険会社に自分の症状を理解してもらえないと感じられているようでした。

物損状況、医師の追加の診断書等の証拠収集

弁護士は、Gさんが比較的若いことや後遺障害診断書の内容が後遺障害を認定するに不十分であると考え、証拠収集をすることになりました。

まず、主治医の先生に、後遺障害診断書に記載がなかった具体的な症状や、症状固定後の症状、通院状況をあたらめて診断書に記載してもらうことになりました。

事故は一定程度大きなものであったので、相手方保険会社から物損資料を取り寄せ、事故の衝撃の分かる写真や物損レポートを入手しました。

その上で、後遺障害の被害者請求(16条請求)を行うことにしました。

後遺障害の非該当と異議申立て

後遺障害申請の結果は、非該当でした。

不認定の理由は、「症状経過、治療状況」等を考慮したという形式的なものでした。

弁護士は、Gさんが一貫して同一症状を訴えており、通院も継続していることから、Gさんと相談の上で、異議申し立て手続きをすることになりました。

被害者請求の際に協力してくださった主治医の先生に再び診断書を依頼し、さらに弁護士による意見書を添付し、異議申し立てを行いました。

その結果、「症状が一貫していること」「受傷形態」「治療状況」を理由として、異議申し立てが認められ、14級9号「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害が認定されました。

所感

後遺障害は最終的には、裁判所で認定されれば、後遺障害部分の損害賠償を受けることはできますが、実務上、自賠責保険で「非該当」の事案で後遺障害を認めてもらうには相当な困難が伴います。

事前認定や被害者請求が「非該当」の場合であっても、後遺障害認定を再度認定してもらう手続きが存在します。

今回は、あきらめずに、異議申立てしたことが功を奏した事案と言えます。

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